教員紹介

助教

石橋 洋平

主な研究

「ラビンチュラ類の分子育種基盤技術の開発」
「ラビリンチュラ類の脂質代謝機構の解明」
「スフィンゴ脂質の代謝酵素と機能に関する研究」
「病原性真菌の糖脂質代謝酵素の機能と病原性に関する研究」

プロフィール

活動概要

高度不飽和脂肪酸やステロール類といった有用脂質を高レベルで生産・蓄積するラビリンチュラ類は、持続可能な物質生産に貢献する海洋微生物です。この微生物の脂質代謝機構やその制御因子を特定し、分子育種を行うことで、脂質生産性の向上や、新たな有用脂質の生産などを目指しています。また、ラビリンチュラ類の、多様な脂質分子種を合成できるという特徴を活かし、特定の脂質分子がもつ生物機能の解明といった基礎的な研究も行っています。また、当研究室が見出した真菌特有の糖脂質加水分解酵素の機能解析を通じ、新たな抗真菌薬の開発などにつながる研究も実施しています。

ひとこと

脂質は構造に応じて、食品、化成品、医薬品、養殖飼料、バイオ燃料など幅広い用途に利用される有用化合物です。主な供給源は魚や畜産物、油糧植物の種子ですが、気候変動や環境保護、食資源との競合回避の観点から、動植物資源に依存しない持続可能な微生物脂質生産システムの確立が求められています。海洋微生物ラビリンチュラ類は、様々な有用脂質を合成し、大量に蓄積する、とても興味深い性質をもっています。この微生物を顕微鏡で観察すると、細胞内の大部分を油滴が占める様子が観察されます。この微生物の卓越した脂質生産、蓄積能力を活用し、あらゆるニーズに対応する画期的な脂質生産システムを実現するといった、社会貢献に繋がる成果を生み出せればと考えています。

担当科目

学部

海洋資源化学実験
生物科学実験
海洋微生物学Ⅰ

大学院

生物機能分子化学特論