理念・目的

理念・目的

生命、水、土、森、そして地球から学び得た英知を結集し、人類の財産として次世代へ伝え、人類と地球環境の豊かな共存を目指して、進化する農学を実現することを使命とし、生物資源・環境に関する教育研究、国際協力、社会連携を通して、食料・生活資材の安定供給、生物生存環境の保全及び人類の健康と福祉に貢献することを理念とする。この理念のもと、

  1. 生命科学研究の急速な発展を背景に、生物機能の解明・利用・創製を目指した新農学生命科学領域を先端的基盤研究分野として位置づけ、強力に推進する。
  2. 地球規模での環境保全の立場から、生物多様性に配慮した環境調和型・物質循環型の持続的な生物生産・農村空間システムを構築する環境科学領域を推進する。
  3. 中長期的な食料生産力の増大を目指す観点から、アジアモンスーン地域における潜在的食料生産力に着目し、生物資源、生物利用、環境保全、農村開発を含んだ国際アグリフードシステムの研究を推進する。
  4. 食の安全・安心に対する社会的ニーズを踏まえて、食料の機能性・安全性に関する研究、信頼できる食料供給システムの構築を推進する研究を進める。

達成目標

  1. 新農学生命科学領域の目標を達成するために、バイオアーキテクチャーセンターと連携し、生物機能とそのシステムの解明・利用・創製に関する研究を行うとともに、それらを基盤とした産学官連携を推進する。なお、中長期的にはバイオアーキテクチャーセンター、遺伝子資源開発研究センター、有体物管理センターと本研究院の関連分野から構成される新たな教育研究組織の構築を目指す。
  2. 環境科学領域の目標を達成するために、全学規模の生物生産・生物多様性研究センター(仮称)に参画しその研究を強力に推進するとともに、生物生産の場としての流域圏の自然循環機能や生物多様性保全機能、国土保全機能などに関する部門横断型研究を展開する。
  3. アジア領域の目標を達成するために、中国農業科学院農業資源・農業区画研究所との研究連携を進め、日中農業資源環境研究交流センター(仮称)の設立を計画している。さらに、ドイツ・ホーエンハイム大学との共同研究プロジェクト「アジア農村開発論」を推進し、熱帯農学研究センター、アジア総合政策センター、韓国研究センターとの連携協力を進める。
  4. 科学領域の目標を達成するために、「食の安全と健康な生活の構築」リサーチコアを中心とした学際的研究プロジェクトを推進するとともに、自治体、農業団体との連携の下に地域に根ざした安全な食料の流通、機能性の解明を進める。さらに、九州沖縄農業研究センターや福岡県農林水産業試験研究機関,大分県農林水産研究センターとの学術研究交流協定を通して、当該研究院が有する研究シーズの実用化を図る。