カリキュラム
一般コース(日本語での学位取得コース)
農学は、生命科学・環境化学・海洋科学・経営科学などの広汎な学問分野にまたがる、生物生産と利用の科学です。農・林・水・畜産業および関連の第二次加工を含めた、広い意味の農業が研究対象とされる応用科学であって、生物学的・化学的・物理学的ならびに人文・社会科学的な研究手段による研究教育が行われています。したがって、農学部の研究教育は小さいながら一種の総合大学の観を呈しています。ただし、「広い意味での農業」を共通の課題として位置付けた総合大学といえます。
本学部では、コースや専門分野別に入学させず、学部一括して入学させ、入学後1年半を経過した2年次後期の開始時に、各コースへの配属を行います。農学部に入学した新入生は、入学後の1年半の間に、「基幹教育」と「低年次専攻教育科目」を履修することによって、先端科学としての農学の基礎知識とコンセプトを吸収して、広い意味での農学分野の中でどのような進路を選ぶべきかについて、自己の適正および農学部の研究教育の内容を理解してもらうことになります。2年次後期開始時でのコース配属決定後は、配属されたコースのカリキュラムにしたがって専門的な教育プログラムで研究教育を受けます。さらに、4年次には、研究室に配属され、より専門的な分野における理論・研究手法などを実際の研究を通じて学ぶ卒業研究に取り組み、卒業前には、卒業論文として発表します。
基幹教育
新たな知や技能を創出し、未知なる問題をも解決していくための幹となる、「ものの見方・考え方・学び方」を学ぶのが九州大学の基幹教育です。
大学では、自ら問いを立て真理を追究する、自立的な学びが求められます。この学びを学生が修得するには、学問の基礎となる重要な知識や技能を蓄えるだけに終わらせず、既有の知識や経験に照らし合わせながら、「なぜ、どうして?」「他の可能性はないか?」というように、創造的・批判的に吟味・検討することが肝要となります。
アクティブな知的好奇心をもって新たな視点から考え直し、世界(ヒト・モノ・コト)に挑戦し続けるために、"問う学び(心構え) "を習慣化しなければなりません。これにより、積極的かつ主体的に、どのような問題や状況に対しても怖れることなく、新たな知や可能性を求めてチャレンジする素地を整えることができるのです。
農学部では、入学後1年半の時点で配属コースを決めますが、所定の基幹教育科目の単位を取得していない学生は、コースに配属されず実質留年扱いとなります。また、基幹教育の趣旨を生かすために、3年次以降も所定の単位の取得が必要となります。
詳細については、九州大学基幹教育院のHPでご覧ください。
専攻教育
農学部の専門教育で、主に2年後期以降に、配属されたコースのカリキュラムにしたがって履修します。配属したコースの専門的な知識を学ぶことになります。専攻教育科目は、必須科目、選択必須科目、選択科目に区分され、コースおよび分野毎に履修科目・必要単位が定められています。
大学院連携科目
より高度な専門教育を希望する4年生は、所定の手続きを行うことにより、大学院の授業科目を履修することができます。取得単位は学部の単位としては認められませんが、大学院に進学すれば修士課程の単位として認められます。
コース・履修分野・卒業論文指導教員配属
農学部は学部一括して入学者を受けている、所定の単位を修得した者に対して、2年後期開始時に所属コースを決定します。この場合、2年前期の定期試験前までに学生のコース希望調査を行い、この調査に基づいて希望のコースに配属しますが、希望者が集中したコースについては、入学後2年前期までの成績で上位の者から優先してコースに配属します。
また、コース配属と同様の方法で原則として3年前期開始時に履修分野を決定します。さらに、コースや履修分野によって時期が異なりますが、通常、4年前期に開始時に論文指導教員(所属講座)を決定して卒業研究を行います。履修分野や論文指導教員の決定においても、コースや履修分野で指定された科目・単位を取得することが必要です。なお、コースによっては、コース配属時に履修分野を決定することがあります。
農学部履修コース・履修分野
農学部生物資源環境学科
コース | 分野 |
---|---|
生物資源生産科学コース | 農学分野 |
生物生産環境工学分野 | |
生物生産システム工学分野 | |
農政経済学 | |
応用生物科学コース | 応用生命化学分野 |
食糧化学工学分野 | |
地球森林科学コース | 森林機能制御学分野 |
森林機能開発学分野 | |
生物材料機能学分野 | |
動物生産科学コース | 水産科学分野 |
アニマルサイエンス分野 | |
国際コース |
国際コース(英語での学位取得コース)
International Undergraduate Program(IUP)
概要
農学部生物資源環境学科では、生物生産、生物機能、生物環境科学に関する幅広い知識の習得を目指した教育を行います。また、学生は、国際的に応用できる専門知識と技術を習得し、解決策を創造する幅広いバランスの取れた専門家として卒業します。農学部の研究・教育分野は、自然科学と社会科学の両方について、基礎科学から応用科学まで幅広い学びを提供します。
カリキュラム
九州大学の学部の授業は、8週間の4学期制です。IUPの学生は、秋学期が始まる10月に大学に入学します。
International Graduate Program(IGP)
概要
九州大学大学院生物資源環境科学府では、「International Graduate Program(IGP)」を実施しています。
このプログラムは1994年10月に導入された大学院プログラムで、修了すると修士号および博士号の取得が可能です。
プログラムについて
九州大学大学院生物資源環境科学府には、通常の日本語による大学院教育プログラムと、1994年10月に導入された外国人留学生を対象とした英語による特別プログラム「International Graduate Program(IGP)」があります。IGPは、国際開発研究に重点を置き、留学生を対象としています。
IGPには修士課程と博士課程があり、プログラムの修了要件を満たすと、学位(修士(農学)または博士号(農学))が授与されます。
IGPは4クォーター制を採用しています。修士課程は10月の秋学期からスタートし、通常の日本の教育プログラムは4月から始まります。また、博士課程は10月の秋学期または4月の春学期から始まります。
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