【トピックス】生物資源環境科学府の山田あずささんがタカラベルモントミモザ賞に選出されました!

2024.04.05 トピックス
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受賞された山田さん

理美容機器・化粧品のタカラベルモントが2023年度からスタートした「タカラベルモントミモザ賞」に九州大学生物資源環境科学府の山田あずさ氏(博士後期課程3年)が選ばれました。
研究テーマは「毛包細胞の代謝促進能を有するヒト毛髪常在菌"が ヘアカラーストレス下炎症性毛包細胞に及ぼす作用の解明」ヘアカラーによる炎症に頭皮や毛髪に潜む常在菌がどう作用するのかを突き止めています。
なお、授賞式は2024年3月7日にタカラベルモント株式会社で執り行われました。


タカラベルモント ミモザ賞
株式会社リバネスが運営する「科学技術の発展と地球貢献を実現する」ことを目指す若手研究者の研究助成プログラムにおいて『第62回リバネス研究費 「タカラベルモント ミモザ賞」』を設定し、「美と健康」の実現につながるあらゆる研究を対象としています。受賞者には使用用途に対する制限を設けず、希望に応じて自由に活用できる研究費が贈られます。


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研究の様子

応募するきっかけ
大学院生でも応募可能な研究助成公募だったことや研究目的に加え研究を円滑に進行する目的で費用が利用可能という点で、学術と研究者の持続的な発展を可能とする新しい研究助成であることに惹かれました。そして募集テーマの「美と健康」が私の研究内容に合致していたこともあり、応募しました。募集時期は博士論文の執筆や投稿論文制作などで多忙であったため、もし私の研究内容との親和性が低かったら応募は見送っていたと思います。振り返るとあの時応募して本当に良かったと思います。


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(図1)毛髪細菌の定着様式とヒトケラチノサイトへの影響

研究に関すること
私は毛髪に付着している常在菌(毛髪細菌)に関する研究を修士から続けてきました。今回受賞した内容は、毛髪細菌が人に及ぼす影響を研究する一端として染毛時の炎症との関連性を評価するものです。毛根内で細菌がヒト表皮細胞と接触する際に生じる変化を通して、毛髪細菌の役割を解明しています(図1)。社会に向けた研究動機である「不自由なくヘアスタイルを選択できる社会を実現したい」という想いと、学術に向けた「頭皮・毛髪の常在微生物がヒトに及ぼす影響を解明したい」という双方向への貢献を目指し、先生方や研究メンバーと協力しながら日々研究に取り組んでいます。


ひとこと
この度は栄誉ある賞を賜り誠に感謝いたします。私は微生物好きが転じて研究者になることを胸にこれまで研究を続けてきました。これまで幾度も周囲の優秀さに引け目を感じ研究者の道を閉ざそうと思ったこともありましたが、指導教員の先生方や同課程の友人、後輩や家族など多くの人に支えられ研究を続けることができ、博士課程の最後に本賞を受賞するに至りました。これまで関わった全ての方に心から感謝しています。本賞受賞を受けて、今後も研究を続ける勇気をいただきました。株式会社リバネス様、タカラベルモント株式会社様に厚く御礼申し上げますと共に、新たな発見への道が開けたことを嬉しく思います。


後輩へメッセージ
自身の研究テーマのユニーク性は、他者から教わる機会が多いものです。自身にとっては身近な研究内容であっても、人や分野が違えば目新しいものとして他者の目には写ります。私は学会参加やディスカッション時に様々な先生や学生の方々との交流により、自身の研究がユニークであることを理解できたことで研究を遂行する自信が付きました。私が研究室内学生の最年長として後輩に助言する際には、第三者から見た研究テーマの面白さや意義を伝えることで研究活動のモチベーションを維持する手助けになるよう心がけています。皆進路は様々ですが、人生を振り返った時に、大学で研究に集中できる時間が大切であったこと思い返す機会があれば嬉しいです。


お問合せ先または詳細
土壌環境微生物学研究室
タカラベルモントサイト