【トピックス】安武大輔准教授らのグループの論文が、アメリカ園芸学会(ASHS)の2026年論文賞Outstanding Controlled Environment Publication Award を受賞しました!(8/6,ASHS年次大会@テキサス州ダラス)

2026.08.19 トピックス
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授賞式におけるASHS会長との記念撮影(8/6,ASHS年次大会@テキサス州ダラス)
受賞対象の論文

タイトル:Combining hyperspectral imaging and a transparent hydroponics bed to analyze growth and age distribution dynamics of entire root systems in leafy vegetables under in-situ production conditions
著者名:Jin Z., Yasutake D., Sago Y., Iwao T., Yokoyama G. and Hirota T.
掲載誌:HortScience
DOI:https://doi.org/10.21273/HORTSCI18327-24


ASHSの論文賞

本賞は、ASHSが発行するジャーナルに前年掲載された環境制御農業に関する論文の中から、独創性、技術的質、実用性、革新性、および将来的インパクトの観点で最も優秀な論文に授与されるものです。
なお、2026年論文賞は、米国テキサス州ダラスで開催されたASHS年次大会において授賞式が執り行われました。


論文の概要
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2026年ASHS年次大会@米国ダラスにおいて受賞者スピーチをする安武准教授

植物の根は、養水分吸収や光合成産物の貯蔵など、作物生産において極めて重要な役割を担う器官です。しかし、根は培地の中に隠れているため、とくに生産条件下で直接観察することは困難でした。本研究では、養液栽培の栽培ベッドを透明素材に改良し、根系全体をハイパースペクトルカメラ*で下方から非破壊的に観察する新手法を開発しました。ホウレンソウを供試植物として、播種から収穫まで毎日撮影を行い、波長498 nmと601 nmの反射率比(R601/R498)が根の日齢推定に最適な指標であることを明らかにしました。さらに、この指標を用いて根系全体の日齢分布を可視化することに世界で初めて成功しました。本手法は、植物工場など環境制御型農業における根の健全性評価や精密な作物管理への応用が期待されます。
なお、本論文は、HortScience誌での掲載の際にASHSよりプレスリリースが行われています。
URL: https://ashs.org/news/699843/New-Research-on-Hyperspectral-Imaging-and-Transparent-Hydroponics-for-Leafy-Vegetable-Root-Analysis.htm


用語解説

*ハイパースペクトルカメラ
物体から反射される光を数百の波長帯に分けて記録できる特殊なカメラ。通常のカラーカメラが赤・緑・青の3色の情報しか取得できないのに対し、ハイパースペクトルカメラは数百の波長帯の情報を同時に取得できるため、人間の目では識別できない物体の微細な特性や状態の変化を客観的かつ非破壊的に捉えることができる。農業・食品・医療など幅広い分野での活用が進む。


受賞者らからひとこと
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受賞対象論文の筆頭著者Jin Ziyiさん(博士課程学生:左)と責任著者安武准教授(右)
(ASHS年次大会@テキサス州ダラスで配布されたカウボーイハットをかぶって)

植物の"Hidden half(隠された半分)"とも称される根のモニタリング研究について、博士課程の学生Jinさんと執筆した記念すべき最初の成果論文が、120年以上の伝統を誇るASHSから受賞いたしましたことを、驚きとともに大変嬉しく思っております。なお、最初にASHSから受賞メールが届いた際は、詐欺メールではないかと疑ってしまいました(笑)。
この論文を契機に、根のモニタリング研究はさらに発展を続けておりますので(https://ag.kyushu-u.ac.jp/research/c06/post-374/)、"Hidden half(隠された半分)"を"Visible half(解明された半分)"へと変えることを目指してまいります。
(安武大輔)

この度は、名誉ある賞をいただき大変光栄に思っております。研究室に入って最初に取り組んだ研究成果がこのような形で評価され、喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。最初に受賞の連絡をいただいた際、私自身も半信半疑になりましたが、事実だと分かり大きな達成感を味わいました!
ご指導いただいた安武先生をはじめ、実験や論文執筆を支えてくださった共著者の皆様、研究室のメンバーに心より感謝申し上げます。今後も根系モニタリング技術の発展を目指し、一層研究に励んでまいります。
(Ziyi Jin)


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安武 大輔 准教授