教員紹介

准教授

藤井 告

主な研究

「カイコ変異体の遺伝学的研究」
「昆虫有用遺伝子の探索と機能解析に関する研究」
「染色体置換系統によるカイコの家畜化の研究」
「カイコ凍結保存技術に関する研究」

プロフィール

活動概要

○研究活動
(1)昆虫有用遺伝子の探索と機能解析に関する研究 九州大学で保存されている世界最大規模のカイコ変異体群に着目し、交配実験、次世代シーケンス解析、ゲノム編集、生理・生化学的な実験手法を取り入れ、変異体の原因遺伝子の解析を通じて、昆虫有用遺伝子の探索と機能解析を行っています。
(2)カイコの家畜化の遺伝的基盤の
人類が野外に生息するクワコを長年にわたる飼育で家畜化した結果、現在のカイコが分化したと考えられています。すでに野外では生存できないカイコは、人類が生み出した究極の家畜です。クワコがカイコに分化するにあたり、ゲノムや遺伝子がどのように変化してきたのかを明らかにするために、クワコ・カイコ染色体置換系統を利用して研究を行っています。
(3)カイコ凍結保存技術に関する研究
カイコは胚で休眠する昆虫です。カイコの休眠卵は1年間しか安定的に保存できないので、毎年飼育を行って世代更新を行う必要があります。飼育に要する労力を省力化するため、病気やアクシデントによって貴重な遺伝子資源が失われることを防ぐために、生殖巣の凍結保存技術の研究を行っています。

ひとこと

カイコを桑で飼育するために、約5.5haの桑畑を保有しています。800種類にも及ぶ個性豊かなカイコ系統の維持・管理を根幹として、形質遺伝学実験、分子遺伝学実験、ゲノム編集、遺伝子組換え、生殖巣の凍結保存、パソコンを駆使したデータ解析など、幅広い研究を行っています。カイコをモデルとして、昆虫の多種多様な形質発現の背景にある遺伝学的なメカズムの解明に興味のある方がいらっしゃいまたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

担当科目

学部

大学院

昆虫機能科学特論
バイオリソース特論