教員紹介

教授

矢部 光保

主な研究

「バイオマス資源の有効利用と濃縮バイオ液肥(Bio-CLF)に関する研究 」
「耕作放棄地の自然再生と地域振興に向けた合意形成」
「環境価値の経済評価」
「農文化システムと農業遺産の保全に関する政策研究」
「食の安全・安心に関する消費者意識の経済分析」
「日本と欧米の農業環境政策の比較分析」

プロフィール

活動概要

我が国や欧米、アセアン諸国における自然資源の環境価値、有機性廃棄物等のバイオマス資源の有効利用と自立分散型エネルギー生産に関する社会システム構築に向けた実証研究、限界農地の自然再生と農業継続に関する調査、生物多様性等の農林業のもつ多面的機能や農文化システムに関する経済価値評価とそのための手法開発、農業環境政策に関する日欧米の比較研究、食の安全・安心やトレーサビリティに関する消費者意識の定量分析についての経済分析を行っています。特に、環境やバイオマス資源の有効利用、費用対効果の高い制度・政策の構築、新規の商品開発等を適切に行うには、それら活動の便益評価が重要です。しかしながら、このような活動に関する財やサービスは直接市場で取引されることが少ないために、それらの便益評価は困難です。そこで、仮想評価法(CVM)やコンジョイント分析など、市民や消費者に対する意識調査のデータを基に非市場的価値を経済的に評価する手法の開発や精緻化も行っています。 また、LCA(ライフサイクルアセスメント)によりバイオマスの有効利用に向けた各種の事業評価を行い、環境負荷の低い社会システムの構築に関する研究も行っています。この他、ベトナム・ダナン市で、JICA草の根技術協力事業として、平成27年3月から平成29年3月まで、有機性廃棄物の液肥利用プロジェクトを実施しました。近年は、低炭素・循環型社会lの構築と再生エネルギー供給に資するため、メタン発酵消化液からの3大肥料成分を分離濃縮回収した濃縮バイオ液肥(Bio-CLF)の生産と水耕を含む栽培利用に関する研究、さらに、令和5年度からは日田市で下水再生リンと Bio-CLFの生産・利用実証研究、およびそれら有機固形・濃縮液肥を耕種作物栽培や施設園芸作物に使用して付加価値の高い農産物を生産する研究に取り組んでいます。

ひとこと

農業生産にともなうプラスとマイナスの外部性を、市場経済の枠組みの中で、上手く活用する研究を中心に行なって来ました。最近は、濃縮バイオ液肥(Bio-CLF)に関する文理融合の研究が中心いなっています。

担当科目

学部

環境経済学
生物資源経済論

大学院

環境生命経済学特論
Master‘s Thesis Research Ⅰ,Ⅱ
Seminar in a Specified Field Ⅰ,Ⅱ
Master's Thesis