教員紹介

教授

松元 賢

主な研究

「きのこ寄生性トリコデルマ菌を利用したパラゴムノキ根白腐病の生物的防除法の開発」「福岡県におけるサラダ菜連作障害の生物的防除法開発に関するプロジェクト」「きのこ廃菌床を利用した植物病害防除に関する研究」「過酸化尿素を利用した土壌病害抑止効果の検証」「有用微生物を活用した農業資材開発研究」「アスパラガス属固有種ハマタマボウキの罹病現象の究明と保護対策の確立」「熱帯塩水養殖池の下層高水温環境と水産疾病に関する現象包括的解明」「浄水汚泥を利用した高機能土壌の開発に関する研究」「日本在来種を利用した新規アスパラガス病害抵抗性品種の育種」「製紙スラッジの低温発酵メカニズムの解明とリサイクル技術の開発」「ツバキ花腐菌核病菌の我が国での発生状況と耐病性ツバキ品種の開発」「イネ科作物病害のブレークスルー現象の解明に関する研究」「PSI製紙スラッジの非焼却系リサイクル技術の確立」「植物由来の抗菌活性物質の探索および利用に関する研究」「インドシナ半島におけるイネ紋枯病原因菌の系統進化に関する研究」「香草植物・香辛料を利用した難土壌植物病害の防除法開発」「リゾクトニア属菌の系統進化に関する研究」「ベイトトラップ法を応用した土壌病原菌類の迅速検出・早期診断法の開発」「「健康な土」を微生物で定義するための微生物生態学的研究」「植物ベイトトラップ法を応用した化学診断法の開発」「植物ベイティングによるリゾクトニア属菌の迅速分離および簡易同定」「香草植物に寄生する腐生性菌類の病原機構の解明」「香草植物の殺菌・制菌作用を利用した土壌病害の防除」「菌体脂肪酸分析による植物病原菌類の迅速同定および化学分類」「分子生物学的手法によるリゾクトニア属菌の分子同定および系統解析」「脂肪酸分析に基づくリゾクトニア属菌の早期診断システムの開発」

プロフィール

活動概要

〇研究活動
熱帯・亜熱帯地域の基幹農作物であるイネ並びに転換畑農作物に感染する土壌伝染性の植物病原菌類の簡易・迅速検出技術の開発、土壌中における微生物群集の生物多様性および、これらの病原菌類の簡易モニタリング技術の開発を通じ、熱帯・亜熱帯地域における農水産業への貢献、ならびにこれら病原菌類の生物多様性および土壌生態学的研究への基礎的研究へ貢献しています。特に、植物を利用した土壌伝染性植物病原期類の防除、植物農薬、あるいは農作物の生育に有利に働く雑草類を利用した有機農業法の開発、細胞を構成する菌体脂肪酸の情報は、ポストゲノム的な有用微生物の早期診断や簡易検出を可能にするものとして将来有用な技術となるものと期待しています。現在では、地球社会統合科学府において、地球上に存在する目に見えない「微生物」の世界に着眼し、「地球環境を守る微生物の役割と応用」を目的とした研究を展開しています。主に、熱帯農作物の栽培環境に生息する土壌病原菌類の検出・診断に関する技術開発や、土壌微生物の遺伝的多様性の解析に関する研究を中心に行っています。さらには、ベイトトラップ法による微生物診断や微生物を利用した生物農薬の開発、製紙スラッジの低温熟成発酵のメカニズム解明およびリサイクルシステムの開発に関する研究についても取り組んでいます。

〇教育活動・社会連携活動
熱帯・亜熱帯地域の中でも、近年、東南アジアの国々の経済的発展はめざましく、21世紀の我が国にとってこれらの国々との経済的、社会的関連はますます重要視されることは否めません。その中で、ミャンマーやヴィエトナムにおける農作物栽培環境を対象とした研究、特に稲作病害データベースの作成や稲作病原体の迅速検出・簡易同定法の開発およびその技術普及は重要な教育・社会連携活動であると考えます。また、PSI製紙スラッジのリサイクル技術開発のプロジェクトに参加した経験から、製紙スラッジの発酵熟成のメカニズムや発酵のシステム開発などの経験について、技術指導や講演による情報公開に積極的に参加しています。関連して,リサイクル紙質資源と浄水汚泥をリサイクル利用した高機能土壌の開発に関する研究会を立ち上げ,土壌サプリメントの開発のための基礎技術を確立しました。現在は、同研究会を発展させた「リサイクル資材と微生物を活用した土壌改良材の開発研究会」に参画し、土壌サプリメントの効果である連作障害の回避メカニズムと植物生育促進効果のメカニズム解明に関する研究を実施しています。さらに、福岡県古賀市において、食品生ゴミ、野菜くずなどの回収物を原料とした高性能堆肥の開発および、高性能堆肥の農業リサイクルループや過剰農作物のフードバンクへの提供などの市民活動などについて、活動しています。

ひとこと

担当科目

学部

大学院