教員紹介

准教授

齋藤 和幸

主な研究

「イネの窒素レベルに応答した光合成関連遺伝子のエピジェネティックな発現制御機構に関する研究」
「ゲノム編集を用いた低窒素環境適応型イネの作出」

プロフィール

活動概要

これまでの農業は多量の窒素を投入することにより作物の生産性を向上させて来ました。しかし、作物に吸収されなかった窒素肥料は、土壌の劣化、河川や地下水の水質の悪化など環境へ負荷を与えています。一方、投入する窒素肥料を減少させると光合成に関わる遺伝子の発現量が減少し、作物の生産性が低下します。そこで、イネにおいて低窒素環境に対応して光合成関連遺伝子の発現を抑制する仕組みについて研究を進め、光合成関連遺伝子の発現はヒストンのアセチル化レベルによって調節されていることを明らかにしました。さらに、ヒストンのアセチル化レベルはヒストンアセチル化酵素GCN5によって制御されていることを明らかにし、GCN5遺伝子の発現量を増加させることにより、低窒素環境下においても光合成能力を高く維持することができるイネを作出することが出来ました。
また、光合成関連遺伝子の発現は転写因子によって調節されています。低窒素環境下におけるイネの光合成関連遺伝子の発現は転写因子DREBによって抑制されていることを明らかにしました。そこで、ゲノム編集によりDREB遺伝子をノックアウトしたイネを作出し、低窒素環境下において光合成能力を高く維持することができることを示しました。

ひとこと

世界を救うスーパーイネを作っています。
ワクワク、ドキドキの毎日です。

担当科目

学部

植物生理学Ⅰ・Ⅱ
作物生産とフロンティア研究
Plant Production and Physiology

大学院

植物生産生理学特論