研究室紹介
木質資源理学
多才な植物の生き様に学ぶ
地球上には、多様な生物環境地帯が存在し、各地域に多様な植物が生育しています。植物は、数十億年という長い年月をかけて、各地域の環境に適応する生存戦略(生命機能)を獲得してきました。本研究室では、植物が獲得してきた生命機能を分子レベルで紐解き、栽培環境や種特性に応じて生命機能を操作することにより、近未来に予想される環境を先取りして適合できる植物資源を生み出すことを目指しています。

研究テーマ
・植物の生存戦略とその多様性の解明
国内外の多様な生物環境地帯に適応してきた植物が有する生存戦略を探索し、それらの分子基盤の解明と多様性の理解に取り組んでいます。特に、光環境への応答機構や植食者への防衛機構などに着目し、特異な環境における独自の生存戦略(生命機能)がどのように獲得されてきたのか、その進化的経緯と適応メカニズムの解明を目指しています。
・環境・食糧問題の解決に貢献しうる植物資源の創出
植物の環境適応(生存に有利な形質に関与する変異遺伝子が、世代を経て集団内に固定されること)には、長い年月を有するため、植物の適応能力では、現在の激変する環境を追随することは不可能です。そこで、ゲノム編集技術を活用し、近未来の環境に適合できるように生命機能を最適化することで、環境食糧問題解決に貢献しうる植物資源の創出を行っています。