研究室紹介

食品製造工学

私たちの研究室では、工業的な食品生産、食品製造機械、食品廃棄物処理など、食品加工産業の存立に不可欠な領域において、物理化学や化学工学をベースに、基礎および応用研究を展開しています。具体的には、多層エマルションなどの分散系のレオロジ―や、エマルションを用いた香気成分の拡散制御、マイクロ波の物質選択的な高速加熱効果を用いた食品加工、食品廃棄物の触媒変換による再資源化、放射光などの先端計測技術を用いてマイクロ波による化学反応加速機構の解明に迫る研究を進めています。

教授: 井倉 則之
准教授: 椿 俊太郎
助教: IBRAHIM MOHAMED ABDELHAK MAAMOUN

研究テーマ

(1)食品の風味に関する研究
食品の美味しさには、味覚情報、触覚情報や嗅覚情報が重要な役割を果たしています。当研究室では、嗅覚情報である香りと触覚情報であるテクスチャーについて研究を行っています。
(2)分散エマルションの作成並びにその物性
食品は様々な形態をするが、水相と油相で形成されるエマルションは、従来とは異なる食感を有する食品や食品以外への応用が可能となる。当研究室ではエマルションの作製とその物性変化に関する研究を行っています。
(3)マイクロ波による食品加工技術の開発
マイクロ波照射は熱的非平衡反応場を形成し、様々な化学反応を促進する。マイクロ波加熱の適用により、反応促進や温度低下による省エネルギー化が期待される。当研究室では、精密なマイクロ波加熱を用いた、糖質変換、機能性分子抽出、凍結乾燥などの研究開発を行っています。
(4)マイクロ波による化学プロセスの開発
マイクロ波による反応加速効果の機構を解明する研究を進めるとともに、バイオマスをはじめとする種々の炭素資源を、水素や化成品、高性能材料などへ効率的に化学変換するプロセスの開発へ展開しています。

研究キーワード

エネルギーバイオテクノロジーリサイクル健康環境生物資源脱炭素酵素食品・食料