研究室紹介
衛生昆虫学
虫を見ながら人の健康を守る
吸血昆虫媒介性の新規ウイルス(アルボウイルス)の探索と機能解析、および感染予防法の開発。
研究テーマ
(1)捕集した個体からの新規ウイルスの分離・機能解析
(2)ハエの物理的な防除の他、天敵微生物等を利用した新たな防除法等の確立
(3)セアカゴケグモの遺伝子解析に基づく生態分布調査・抗毒素生産系の構築
私達が研究している衛生昆虫とは「人に公衆衛生上の害を与える虫」を指します。これには毒を持っている虫や病気を媒介する虫、吸血等によって痒みをもたらす虫などが含まれています。こういった「人に嫌われる虫」について理解を深め、うまくコントロールすることによって私達の生活がよりよくなるようにすることが私達の研究の目的です。
昆虫が媒介する感染症は世界中で猛威を奮っており、その感染者数は年間4億人を超えています。こういった感染症を制御するためには、その病原体を運ぶ虫 (ベクター) を制御するのが最も効果的だと考えられています。これをベクターコントロールといいます。しかし、数多いる昆虫の中から病気を媒介する虫を狙って制圧するためには、まだまだ知らなければいけないこと、開発しなければいけない技術がたくさんあります。そのため私達は「虫を見ながら人の健康を守る」という研究を日々行っています。