研究室紹介
昆虫DX
現代社会が抱える昆虫に関する社会問題を解決
当研究室では、デジタル化技術を使って、現代社会が抱える昆虫に関する社会問題についてビジネス・モデルの変革を目指します。 1)昆虫種同定の自動化、2)標本データのデジタル化による昆虫資源の高付加価値化、3)DXを活用した昆虫多様性の評価、4)昆虫科学関連分野との連携によるDXの推進を行っています。
研究テーマ
短期的に実現可能な社会課題として、牛の牛伝染性リンパ腫ウイルスの機械的媒介や牛へ強いストレスを与えることで社会的損失を生じているサシバエや、高病原性鳥インフルエンザ・ウイルスの機械的媒介をする可能性の高いオオクロバエの総合的害虫管理で重要となる発生予察を、ディープラーニングを用いた物体検出技術を用い自動化することで、迅速で適切な防除を可能とすることを目指しています。
長期的に実現すべき課題として、九州大学の約300万点から成る昆虫標本コレクションから得られる分布データ等から潜在的分布範囲を推定する。さらに、気候変動モデルを組み込みことで、生物多様性がどのように変化するのかを推測する。また、標本の3Dモデルを構築し、教師無し分類やヒートマップ等を活用することで昆虫分類学を発展させることなどを目指します。